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【調査】何日取れる?年末年始の担当はどう決める?医師の「冬休み・年末年始事情」

【調査】何日取れる?年末年始の担当はどう決める?医師の「冬休み・年末年始事情」

今年も長引くコロナ禍のなかで慌ただしい日々を過ごされてきた方も多いかと思いますが、気付けばあっという間に師走、年末年始も間近となりました。

一般企業の場合には年末から年始にかけた数日間は休業となるケースが多くなっていますが、時期を問わず多忙なイメージがある医師たちはどのような冬休み・年末年始を過ごしているのでしょうか

「Dr.なび」の会員医師・669名にアンケートを実施、「医師の冬休み・年末年始事情」について聞きました。

どれくらい休みを取れる?医師の「冬休み事情」

無床のクリニックなど年末年始は休業となる施設もありますが、普段と変わらず患者様を受け入れ、診療を行っている医療機関も多くあります。
それでは、どのくらいの医師が冬休みを取得しているものなのでしょうか?

83.7%の医師は、冬休みを取得する予定

医師が取得する冬休みの日数では「3~4日」(29.9%)が最多、僅差で「5~6日」(29.6%)が多くなっています。
また、1週間以上休むと回答した医師もおよそ10%存在しています(「7~10日」と「10日以上」の回答を合計した値)。

Q:現時点で、冬休みをどのくらい取得するご予定がありますか?

Q:現時点で、冬休みをどのくらい取得するご予定がありますか?

なお、冬休みを取得する時期は「年末年始(12/29~1/3の間)」が圧倒的に多くなっています。

Q:冬休みは、いつ取得する予定ですか?(分割して取得する場合は、該当するものを複数選択)

このように年末年始を中心に3~6日程度の冬休みを取得する医師が多い一方で、約16%の医師は冬休みを「取得する予定はない」と回答しています。

冬休みを取らない理由は「勤務先に冬休みが存在しないから」

続いて「冬休みを取得する予定はない」と回答した医師に、その理由を聞きました。

Q:冬休みを取得しない理由をおしえてください。(複数回答可)

冬休みを取得しないのは「勤務先に冬休みというものが存在しない」(52.2%)からという理由が半数を超えました。
次いで「休んだ時にバックアップしてくれる人員がいない」(17.9%)、「休暇よりも収入が欲しい」(15.7%)の順に多くなっています。

医師から寄せられたコメントも抜粋してご紹介します。

勤務先に冬休みというものが存在しない

・自身や周りの医局には冬休みの制度がない。市中病院勤務でも周りで冬休みを取っている人はいない。(30代/皮膚科/大学病院勤務)

・レジデントになってから、冬休みをもらったことがない。(30代/泌尿器科/一般病院勤務)

・社会人において「冬休み」という概念があることに驚いた。本当にあるのか?(20代/救急科/大学病院勤務)

休暇より収入が欲しい

・休みがないというよりも、休みにはバイトをする。(50代/循環器内科/一般病院勤務)

自分の中で今は稼ぎ時だと思っているので、仕事を頑張る。(30代/精神科/一般病院勤務)

担当している業務の都合

入院患者を担当していると、休みがとりにくい。(60代/一般内科/一般病院勤務)

透析医療に携わっているため年末年始に休みをとったことがなかったが、今回の年末年始はゆっくりできそう。(50代/人工透析内科/クリニック・診療所勤務)

その他

休んでもヒマを持て余す。どこに出かけても、混雑がひどくてかえって疲れる。(50代/一般内科/一般病院勤務)

仕事が楽しいので、休みたくない。(40代/消化器内科/一般病院勤務)

2022年~2023年の「医師たちの冬休み計画」

2022年~2023年の「医師たちの冬休み計画」

続いて、医師の冬休みの計画について聞きました。
冬休みを取得する医師は、どのように休暇を過ごす予定なのでしょうか。

冬休みは「自宅でゆっくり過ごす」医師が多い

Q:冬休みは、何をして過ごす予定ですか?(複数回答可)

Q:冬休みは、何をして過ごす予定ですか?(複数回答可)

最も多かったのは「自宅でゆっくり過ごす」(回答数:381)、次いで「実家に帰省する」(回答数:128)、「アルバイトをする」(回答数:77)でした。
長引くコロナ禍の影響もあってか、遠出をせずに近場で過ごすという医師がまだ多いようです。

自宅でゆっくり過ごす

・寒いから、布団に閉じこもっています。(40代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

・子どもたちが大きくなると家に来ることもなく、夫婦水入らずというよりは夫婦それぞれご自由にとなっています。(60代/消化器内科/一般病院勤務)

実家に帰省する

・ゆっくり帰省できるので楽しみ。(30代/精神科/非常勤)

・年末年始の日当直のクジ引きで当たらなかったので、実家に帰省します。(50代/精神科/一般病院勤務)

その他

・仕事はお休みでも、義実家への帰省等の仕事が待っています…。(40代/一般内科/非常勤)

・12月30日は毎年決まったライブに行き仲間と飲むことを楽しみとしていたのですが、今はそれができないため寂しい限りです。(40代/内科系その他/大学病院勤務)

・コロナ前は海外旅行した年もありました。早く旅行に行けるようになるといいですね。(50代/放射線科/一般病院勤務)

誰が働く…?医師の「年末年始の勤務事情」

誰が働く?医師の「年末年始の勤務事情」

年末年始であっても不眠不休で稼働する医療機関も多い中、どのくらいの医師が年末年始の診療に携わっているのでしょうか。
続いて、医師たちの年末年始の勤務事情について聞きました。

42%の医師は、年末年始も勤務する予定

Q:常勤先などの主なご勤務先で、年末年始のご勤務予定はありますか?

Q:常勤先などの主なご勤務先で、年末年始のご勤務予定はありますか?

年末年始の勤務予定について尋ねたところ、最も多かったのは「勤務予定がない」(52.5%)で、次いで「勤務予定がある」(42%)、「まだ決まっていない」(5.5%)の順に多くなりました。

勤務先が年末年始は休業になるため、医師も休みとなるケースも多いようです。

年末年始は休診のため、勤務なし。(50代/消化器内科/クリニック・診療所勤務)

・健診機関勤務なので、年末年始の業務はありません。(60代/健診・ドック/クリニック・診療所勤務)

産業医のため、会社指定の休みとなる。(40代/産業医/企業勤務)

年末年始の勤務担当決めは、「話し合いや希望を募る」が最多

休業となる人が多い年末年始は、「自分も休みたい」と考える医師も少なくないはず。
しかし、年末年始も稼働している医療機関では誰かが勤務を担当しなければなりません。

それでは、年末年始に勤務する担当はどのように決められているのでしょうか。

Q:年末年始の勤務担当は、どのように決めていますか?

Q:年末年始の勤務担当は、どのように決めていますか?

年末年始に勤務する担当を決める方法として最も多かったのは「話し合いや希望を募る」(39%)で、次いで「医局長や上司、事務などによって決められる」(16.4%)となりました。

年末年始の勤務は非常勤医師が担当するという医療機関もあるようで、「非常勤が勤務するため、常勤医師は勤務しない」(16.3%)も3番目に多くの回答を集めました。

話し合いや希望を募る

・人数が少ないと、お互いの希望日の本心がわからず苦労した。(30代/腎臓内科/大学病院勤務)

毎年「年末年始も働きたい」と言ってくださる先生がいて、非常に助かっています。ありがたい!!(40代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

くじ引き

・独身の時は、よく大晦日の当直に当たっていた。くじ運が悪すぎて泣けた。(30代/健診・ドック/非常勤)

・下っ端だけで話し合い、くじ引きで日直や当直の勤務を決めていた。上司にコンサルタントしたい案件が出てくるときのために、県内にいる上司を把握しておくのも大切だった。(30代     /皮膚科/大学病院勤務)

・年末年始の勤務を決める会議で、話し合いに不参加の上司から「いつでも可」との申し出があったため、全員参加のあみだくじを行った。結果その上司が元旦勤務となってしまい、激怒された。その後は毎年年末になると、ねちねちとぶり返される。(60代/消化器外科/一般病院勤務)

勤務先との取り決めに従っている

勤務は曜日で固定されている。(30代/産婦人科/クリニック・診療所勤務)

・「年末年始など長期休暇時は通常勤務をする。有休はとれない」と契約上、勤務が決定されている。(60代/精神科/一般病院勤務)

・大学病院で、役職ごとの割り当てがある。(30代/消化器内科/大学病院勤務)

常勤が一人なので、自分で決める

・常勤1名のため、緊急時のみ対応。それ以外はフリーにしている。(40代/放射線科/一般病院勤務)

・無床診療所の1人所長なので、完全フリーです。(60代/総合診療科/クリニック・診療所勤務)

その他

・自分の体調(疲労度)とCOVID-19の流行具合で決める。(60代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

医師会からの要請次第。(60代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

・結婚当初地方にいた頃、「豪雪休暇」という名前の冬休みがあった。それを利用して、家族で沖縄や九州などに旅行したのが良い思い出。子供の成長で出身地に戻った現在は、逆に地方出身者の先生に戻ってもらえるように心がけている。(50代/救急科/一般病院勤務)

共感?驚き?医師たちの「冬休み・年末年始エピソード」

最後に、医師から寄せられたエピソードを一挙にご紹介します。

「あるある!」と思わず膝打つものから、ほっこりと笑顔になるようなもの、ちょっと切なくなるものなど、医師たちの様々な冬休み・年末年始エピソードを是非ご高覧ください。

どうか、予定通り休ませて…

・冬休み前日の午後、急患を知らせる携帯電話のコール音に怯えていた記憶があります…(30代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

もっと休みたい…

・冬休みは短すぎる。(60代/消化器外科/一般病院勤務)

箱根駅伝を見たら終わる。(40代 /精神科/一般病院勤務)

年末年始の勤務は、とにかく忙しい!

とんでもない患者数。(20代/救急科/大学病院勤務)

・普段より受診患者数は多く、息つく暇もない。(50代/循環器内科/一般病院勤務)

・バイトで、1日で20-30人ほどのコロナ患者の診察を担当した。(30代/呼吸器内科/一般病院勤務)

・バイトで救急外来を担当。当時インフルエンザが流行っており、朝までずっと抗原検査をしていた。(40代/総合診療科/クリニック・診療所)

こんな患者様も…

・2日や3日の勤務に当たると、病気をこじらせ入院が必要な方が多かった。患者様からは「4日が仕事始めなので、はやく治せ」と無理難題を言われ、閉口した。(60代/救急科/非常勤)

「寂しいから、救急車を呼んだ」という鬱病の患者様がいて、今でも印象深い。(40代/産婦人科/一般病院)

「年越しは病院」がデフォルトです

医師になってから、毎年年越しは病院。いつまで続くのでしょうか…。(30代/循環器内科/一般病院勤務)

大晦日が誕生日であるが、医師になってからはほとんど日当直をしている。(40代/精神科/一般病院勤務)

・年末年始は寝当直バイトに行って、健康的な生活を送れた。(50代/耳鼻いんこう科/クリニック・診療所勤務)

除夜の鐘を聞きながらの救急処置が多かったかも。おせち料理に関する切り傷や火傷が良く来たものだ。(70代以上/消化器外科/クリニック・診療所勤務)

しみじみと味わうことは許されない?「年越しそば」

・院内の医局で年越しそばを食べて過ごすが、途中で呼ばれゆっくり味わった記憶がない。(30代/呼吸器内科/健診機関勤務)

・大晦日の朝〜元旦の日当直であったが、夜に食べる予定の「年越しそば」が急患と急変の嵐で「年越したそば」になっていた。(50代/一般内科/非常勤のみ)

「お餅の誤飲」が増える

・研修医時代、元旦の救急救命センターの日当直をしていたときに、餅を喉に詰まらせて心肺停止という典型症例の高齢男性が搬送されてきた。蘇生処置中に「ウチの親父が搬送されたみたいだからよろしく」と上司に電話をかけてきたのは、学生時代に講義を受けた呼吸器内科の教授だった。(50代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

・ある年は餅を詰まらせ、のどに裁ちバサミを刺したまま救急車で来院した患者様がいて、事故か喧嘩か警察を呼ぶ必要があるのか1人で奔走したことがある。(患者さんの奥様が看護師であり、ハイムリックしても出ず、息が止まった際にハサミを刺して救命を図ったとのことだった。)(60代/救急科/非常勤)

年末年始は稼ぎ時!

・年末年始は、高額バイトを狙っています。休暇はその後。(60代/産業医/非常勤のみ)

・稼ぎ時でもあるので、良きバイトがあればそれで出稼ぎに行けるよう、敢えて空けてある。(30代/救急科/大学病院勤務)

・年末年始はバイト料がアップするので、家内からも「稼いで来い!」と言われバイトしていることが多い。家で年を越すことは半分くらいである。(50代/耳鼻いんこう科/一般病院勤務)

・年末年始の当直は、金額倍増だった。どのみち年末年始もどこかで病棟に行くので、お得感があった。(40代/一般内科/非常勤のみ)

・臨時往診業務で自宅での待機だったので、自宅で正月を過ごしつつ、いつもの3倍くらいの給料をもらえた。(30代/消化器内科/大学病院勤務)

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食事が豪華!

・年始の当直は、寿司が出る出る!(30代/産業医/クリニック・診療所勤務)

雑煮を手作りして持って行ったことがある。(60代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

・研修医時代には実家の母親がおせち料理を折詰にして持たせてくれ、医局とナース詰め所で味わった。(60代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

働き方の変更や転職をして、冬休みを取れるようになった

病院勤務を辞めてから、安心して休むことができるようになった。(40代/消化器内科/クリニック・診療所勤務)

・常勤の時は当直や科の当番等もあり全く休めなかったが、非常勤になってからはしっかりと休めるようになった。(40代/消化器内科/一般病院勤務)

・病院勤務の時はなかに連続のお休みは取れなかったが、健診施設に移ってからはまとまって休める。家族とも過ごせて幸せです。(30代/健診・ドック/非常勤のみ)

来年こそ、年末年始の過ごし方を変えたい!

以上、医師の冬休み・年末年始事情についてご紹介しました。

今回のアンケートでは、年末年始も患者様対応に追われる医療現場の負担の大きさがひしひしと伝わってくるようなコメントも多い一方で、「年末年始の勤務も、それほど悪くない」といった以下のようなエピソードも多く挙げられていたことが印象的でした。

・医局時代は、正月当直すると教授がお年玉をくれた。(30代/精神科/一般病院勤務)

・元旦勤務の際しばらくコールがなかったので、いつでも戻れる範囲で外出し、持参したカメラで写真撮影をしていた。当日はうっすら雪も積もるなど、素敵な写真が撮れた思い出がある。(40代/一般内科/クリニック・診療所勤務)

・年末年始の当直で年越し救急とか、何となく好きです。笑(40代/産婦人科/一般病院勤務)

・若手の時は大晦日や元旦に当直することが恒例で、病院で過ごすお正月もなんだか楽しかった。(30代/人工透析内科/クリニック・診療所勤務)

ご勤務予定がある先生も、お休みを取得される先生も、どうぞ健やかな年末年始をお過ごしください。
2023年も、引き続きDr.なびをご愛顧くださいますようお願い申し上げます。

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◆調査概要「医師の冬休み・年末年始に関するアンケート」

調査日:2022年12月6日~12月13日

対象:Dr.転職なび・Dr.アルなびに登録する会員医師

調査方法:webアンケート

回答数:669

Dr.転職なび編集部

ライター

Dr.転職なび編集部

医師の転職、キャリアアップ応援コンテンツを提供する「Dr.なび」編集部です。医師転職サービスを提供する株式会社エムステージが運営しています。

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