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医局を辞めたい医師が知っておくべき退局のデメリットと注意点

医局を辞めたい医師が知っておくべき退局のデメリットと注意点

医師が医局に所属するメリットは、安定した就業先が確保できることや専門医取得をしやすい環境があること等です。

一方で、年収が低いことやワークライフバランスを取りづらいというデメリットもあります。

本記事では、実際に退局した医師の声をもとに改めて整理しておきたい医局のメリットやデメリット、合わせて退局した場合に考えられるデメリットもご紹介します。

<本記事のまとめ>

・医局所属のメリットは、就業先の確保や専門医取得をしやすい環境があること

・一方のデメリットは、年収の低さや異動が多くワークライフバランスが取りづらいこと

・医局に所属しないことによるキャリアへの影響は、実は限定的

・退局にはタイミングの見極め等、医局からの転職サポートを多く経験してきたエージェントのアドバイスが役立つ

医師が医局に所属するメリットとデメリット

メリット:安定した就業先確保やスキルアップ可能な環境

医局に所属する医師は、大学病院や関連病院を含めた勤務先を確保できる点は大きなメリットといえます。

産休や育休、留学などで臨床を離れる時期があっても、医局に所属している場合にはスムーズに現場復帰しやすい傾向があります。

また、専門医取得に向けた環境が整っていることもメリットの1つです。
大学病院では専門医取得に必要な症例を確保しやすく、資格取得に向けたプログラムや上級医による指導を受ける機会が充実しています。

そのため、専門医を取得したことを機に医局を辞めて転職を検討するというケースは非常に多くあります。

デメリット:頻回な異動や年収の低さ

医局に所属するデメリットは、医局人事による頻回な異動や転勤があることです。

医局人事には医師の成長を促し、地域の医療支援体制を確保するといった目的や意義があります。

しかし転居を伴う異動であることも多く、人事を受ける医師やその家族にとっては生活環境の変化やライフイベントへの影響が懸念されます。

また、一般病院等と比べて年収が低い点もデメリットといえます。

全国医学部長病院長会議の調査によると、大学病院と一般医療機関や国立病院機構の医師年収には500万円から700万円ほどの差が生じているといいます。

参照:文部科学省「大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書

頻回な医局人事等の負担の大きさに見合う評価が受けられないことから、退局を決意する医師も少なくありません。

医師が医局を辞めたときの、キャリアへの影響

医師が医局を辞めたときの、キャリアへの影響

医局を辞めることを検討する中で、「本当に医局を辞めてしまって、この先大丈夫だろうか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

しかし「Dr.転職なび」の調査では、医局に所属しないことに伴うキャリアへの影響は限定的であるという結果が出ています。

退局による医師のキャリアへの影響は、実は限定的

また医局に所属していない医師の83.0%は、「医局に所属しないことによって、困っていることはない」と回答しており、キャリアへの影響は限定的といえるでしょう。

Q:「医局に所属しない」ことによって、困ることはありますか?

Q:「医局に所属しない」ことによって、困ることはありますか?

一方で医局を辞める場合には、情報収集やキャリア設計を自身で積極的に行っていく必要があるとの声も寄せられています。

▼医師からのコメント

・医局ならではの情報収集ルートがない。(30代/一般内科/勤務医(非常勤のみ))

・専門医などの資格やキャリアについては、最低限の道筋を立てておいた方が良い。(30代/精神科/勤務医(非常勤のみ))

医師が医局を辞めるときの注意点と対策

医師が医局を辞めるときの注意点と対策

最後に、退局を検討する際に注意すべきポイントと対策をご紹介します。

早めに退職意向を伝えよう

一般的に医局からの転職は、入職までにかかる期間が長い傾向があります。

人事は早い時期から決まっているケースもあるため、退職の半年前から1年前等できる限り早く申し出ることを心掛けましょう。

周囲にかかる負担が軽減できたり、無用なトラブルを避けることにもつながります。

意思を固めてから動こう

いざ退局の意向を伝えたとしても、上級医や教授等から強力な引きとめにあう可能性もあります。

このような状況でも実際に退局できるかどうかは、退局の意思が固まっていることが大きなカギとなります。

引きとめによるストレスで気持ちが折れ、退局を諦めてしまうことを回避するためには、強い意思で退職交渉に臨むことが重要です。

コンサルタントと一緒に、円満退職に向けた動きを始めよう

しかし医療業界は非常に狭い世界であるため、将来医局外でキャリアを積んでいく医師にとって医局を円満に辞めることは非常に大切です。

転職先となる医療機関としても、医局との関係に軋轢を生まないため、入職する医師には「医局を円満に退職すること」を望んでいます。

エムステージでは、お一人おひとりのご状況に寄り添いながら円満に退局するための事例紹介やアドバイスを行っています。

医局からの転職支援も多く経験しているコンサルタントが全国に在籍していますので、医局からの転職を検討されている先生はぜひご相談ください。

◆調査概要「医局に関するアンケート」

調査日:2023年6月6日~6月13日

対象:Dr.転職なび・Dr.アルなびに登録する会員医師

調査方法:webアンケート

有効回答数:447

Dr.転職なび編集部

ライター

Dr.転職なび編集部

医師の転職、キャリアアップ応援コンテンツを提供する「Dr.なび」編集部です。医師転職サービスを提供する株式会社エムステージが運営しています。

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