• 検討中リスト
  • 閲覧履歴

常勤医師より高年収を得るには?フリーランスで働くならば知っておきたいこと

「フリーランスの医師ってどれくらい稼いでいるの?」

「フリーランスで働くにはどんなスキルが必要で、どんなデメリットがあるの?」

本記事では、医師転職支援サービスを展開するエムステージのエージェントにヒアリングを行ない、これらの疑問にお応えします。

求められるのスキルは【適応能力】と【コミュニケーション力】

フリーランス医師に求められるスキル

【時間や人間関係に縛られずに勤務したい】というニーズを叶えることが出来るフリーランスの医師ですが、フリーランスの医師であるからこそ配慮しなければならない事もあります。

フリーランス医師は一つの医療機関ではなく、その医療機関が依頼する業務を確実にこなすのがフリーランス医師に求められるスキルです。

もちろん、求人から勤務内容を事前に把握し、自身の出来る分野とマッチするかを判断する必要があります。

フリーランス医師が身につけておきたい「コミュニケーション能力」

転職を経験されている医師の方はお分かりかと思いますが、医療機関によって経営方針や診療方針を初め、職場の雰囲気や医師と看護師の人間関係は異なります。

そのため、フリーランスの医師は医療機関の診療方針や人間関係、雰囲気に随時対応する必要があり、それぞれの方針に則った方法で業務をこなす事が求められます。

このことからフリーランス医師には多くの医療機関と良好な関係を持つためのコミュニケーション能力があることが望ましいでしょう。

フリーランスで常勤医師の年収を超えるためには?

結論:フリーランスの医師が常勤医師より高い年収を得ることは稀

世間一般的に「フリーランスとして働いている」と聞くと、かなりの高収入を得ている印象を持つ方が多いと思います。

また、医師の場合「フリーランスは常勤で働くよりも稼げるのか?」と気になる方も少なくないでしょう。誰だって、収入は多い方が良いですよね。

しかし、結論から言うと、一般的にフリーランスの医師が常勤で働く医師より年収が高い事は稀なケースといえます。

とはいえ、フリーランスの医師として働き、高い収入を得ることも不可能ではありません。

まさに「ドクターX」の主人公、大門未知子のように活躍している医師は非常に高い年収を得ています。

フリーランスの医師でも年収1,000万円を稼ぐことは可能か?

一般的に医師の非常勤アルバイトの時給相場は1万円程度といわれています。

よって、フルタイムでコンスタントに勤務した場合であれば、単純計算で年収1,000万円を超える計算となります。

しかし、実際は「医療機関に所属する常勤医の業務の補填」をするためにアルバイト求人が出ている事がほとんどで、半日勤務のようなフルタイムではなく時間を区切ったアルバイト求人が多いです。

そのため、フルタイムでスケジュールを組むのはなかなか難しいでしょう。

ただ、週固定の定期アルバイトであれば、フルタイム勤務の場合が多いので「非常勤・フルタイムで働きたい」とお考えの方は、定期アルバイトを探すことがおすすめです。

フリーランスでも高収入を得られるプランを考えてみた

では次に「フリーランス医師でも常勤医師の平均年収を超える働き方」のプランについて考えてみます。

前述したように、医師のアルバイト給与は時給1万円が相場となっていますが、その他の要件にも注目してみましょう。

例えば、半日単位のアルバイト求人も数多く存在し、日給10万円のフルタイムでのアルバイト求人はそこまで多いわけではありません。

ゆえにフリーランスだからと言って「日給10万円の勤務を週5日埋める」というのはなかなか難しく、半日勤務なども含めて1週間の予定を自身で組み立てる必要があります。

こうした要件も含めて、週5日働くプランを考えてみます。

・一般的に好条件と言われる「フルタイム・日給10万円」のアルバイトと「半日・日給5万円」のアルバイトを週に1日ずつ確保できた。

・その他の3日間は、時給1万円のアルバイトを行なう。

といった1週間の日勤帯シフトを例として簡単にまとめると、次のようになります。

フリーランス 医師

1週間で31万円以上稼げれば、勤務医の平均年収を超えられる

先ほどのシフトで勤務することが出来れば一週間で31万円の収入を得ることが出来ます。

そして、これを年間実働48週(240日勤務)として単純計算をすると、フリーランスでも年収は1,488万円となります。

厚生労働省の『令和2年 賃金構造基本統計調査』によれば、勤務医の平均年収は1,440万3,000円とされていますので、この働き方が実現すれば(あくまで単純な計算の上でですが)勤務医の平均年収を超えることが可能といえます。

出典:厚生労働省「令和2年 賃金構造基本統計調査」

フリーランス医師は「楽して稼げる」わけではない

先ほどの働き方を見ると、週に3日も半日勤務があり、当直なしの勤務スタイル……それでいて勤務医の平均年収を超える収入があるため「フリーランス医師は勤務医より稼げる」ように見えます。

しかし「勤務医より楽に稼げそうだからという理由だけで、常勤医師を辞めてフリーランス医師を目指すのはオススメできません」と、エージェントは言います。

次は、フリーランス医師が抱えるリスクとデメリットについて解説致します。

フリーランス医師として働くリスクとデメリット

リスク:不安定な雇用形態

まず、フリーランスは、雇用形態がアルバイトであるという事を忘れてはなりません。

よって、常勤で働く場合と違い、一つの医療機関で安定して勤務するわけではなく、勤務先探しをはじめ、各種の申請等はすべて自分で行わなければなりません。

また「希望に合うアルバイト求人がコンスタントに見つかるか」という課題や、現在勤務している医療機関とのアルバイト雇用契約がこの先もずっと続くという保証は全くありません。

そして、医療機関の経営方針の変化や新しい常勤医師の赴任といった理由で、医療機関側から契約を打ち切られることも考えられます。

実際に、エムステージの転職エージェントの元にも「医療機関側からアルバイトの雇用契約を更新されなかったため、新しい求人を探してほしい」といった相談が来ます。

フリーランスとして働く事を検討している医師の方は、このリスクを十分把握した上でフリーランス医師として勤務するかどうかを決定すべきでしょう。

デメリット:複数の医療機関へ通勤するストレス・必要支出の負担

常勤医と違って、複数の医療機関での勤務をするためため、通勤にストレスを感じる可能性は高いでしょう。

また、場合によっては交通費が支給されないケースもあるため、注意が必要になります。

遠方の場合は交通費のコストが大きくなりますので、交通費支給の有無は事前に医師転職エージェント等に確認しておくべきでしょう。

なお、フリーランスの医師として働くという事は国民健康保険や確定申告、学会出席費用、医師会費などを自己負担しなければなりません。

常勤医よりも必要支出が増える事は念頭に置いておきましょう。

デメリット:医師としてのキャリアアップに限界あり

ヘッドハンティングやスカウトなど特別なスキルを持つ医師の方は例外として、非常勤アルバイトの勤務内容は一般外来や病棟管理などがほとんどで、オペなどの専門性の高い業務を任される事はあまり多くありません。

そのため、若い年代からフリーランスとして働くのは今後の医師キャリアを考えるとリスクが高いという事は頭に入れておきましょう。

また、専門的な医療スキルを高めたい、症例を重ねたいと考えている場合、フリーランスとして働くのは向いていないでしょう。

フリーランスとして働くにはどの医療機関でも卒なく業務をこなせる必要があります。それには、一定の医療スキルを保持している必要があります。

将来的にフリーランスとして働きたいとお考えの方はまず、専門医資格を取得し、一定の年数勤務医として勤務し、医師としての経験を重ねてからフリーランスとして働く事をオススメします。

長い目で考えると勤務医の方が年収が良い?

アルバイトの給与は、年次で大きく変動することはありません。

5年の経験を持つ医師でも、20年目のキャリアがある医師でも、ほとんどの場合報酬は同じです。

そのため、年収を増やすには勤務時間や勤務回数を増やすしか手がありません。

一方で勤務医は、年次が上がることや、役職が上がることで給与が上がっていきます。

年次が上がれば、当直免除などの勤務負担が下がる場合もあり、勤務負担を減らしながら給与を上げることができるようになっていきます。

この点を考慮すると、長い目で見た時に勤務医としての働き方の方が割が良いということも考えられます。

 ・

 ・

以上、転職エージェントへのヒアリングを通じて記事を作成いたしました。

ここまで書くと、フリーランスってあんまりメリットが無さそうだと思われるかもしれませんが「経験やスキルがある」「確固たる将来像や強い目的がある」のであれば、フリーランスという働き方も選択肢になります。

ただ、「勤務医より稼げそう」「楽に稼ぎたい」という理由でフリーランスへの転向を考えている方は、リスク・デメリットの面も踏まえた上でご検討して頂きたく思います。

「フリーランスとして働きたいけど、なかなか良い求人が見つからない」「なかなか一歩踏み出せない」といった方は一度私のようなエージェントへご相談してみる事をオススメします。

ご相談頂いた内容からあなたの最適なキャリアプラン・求人をご提案致します。

関連記事

ページトップへ戻る