
医師の働き方にも昨今では選択肢があり、医師が転職することも決して珍しいことではなくなりました。
しかし実際には、どのようなきっかけで転職する医師が多いのでしょうか。
本記事では「Dr.転職なび」を介して転職をした医師のアンケート結果を読み解きながら、医師が転職する理由と転職後の変化についてご紹介します。
医師が転職した「理由」のTOP3は?
まず、実際に転職した医師に聞いた転職理由からご紹介します。
Q:今回の転職理由を教えてください(最大3つ)

上記のように、医師の転職理由で最も多いのは「人間関係」(回答数:23)でした。
続いて 僅差で「収入アップ」(回答数:21)、「長時間労働」(回答数:15)という回答も多くなっています。
医師が転職した理由 第1位「人間関係」
医師が転職をした理由で最多となったのは、職場における人間関係のストレスです。
特に大学医局に代表されるような派閥や明確な上下関係のある環境が「肌に合わない」と感じる医師も少なくないようです。
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さらに、医師は 上司や同僚など他の医師だけでなく看護師やコメディカル、患者様などの様々な人と関わりながら業務を進めることが求められる職種です。
それぞれの立場や考え方を考慮しながら働いているうちに、精神的に疲弊してしまう医師も少なくないようです。
▼転職した医師のコメント
・仕事の割り振りや、方針に関する決定権の所在が不明な職場であったため。(50代/人工透析内科)
・大学から常勤医師が派遣されてきて、居場所がなくなったように感じた。(70代/内科)
医師が転職した理由 第2位「収入を上げたい」
医師の年収は、働く医療機関によって大きく変動します。
文部科学省の調査(※1)によると、特に大学病院に勤務する医師は、民間の病院に勤務する医師と比べて500万円~700万円ほど年収が低く、年収を補填するために多くの医師が兼業・副業(アルバイト)を行っているといいます。
(※1)参照:「大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書」(文部科学省)
▼転職した医師のコメント
・常勤先の給料が安く、それを補うための非常勤先での当直が多かったため。(30代/健診・内科)
このような事情から、年収アップを動機に転職に踏み出す医師も多くなっています。
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医師が転職した理由 第3位「長時間労働を改善したい」
2024年4月からはじまる「医師の働き方改革」では、医師に対する時間外労働の上限規制が適用となります。
この規制に向けて医師の労働時間やその管理方法等に注目が集まっていますが、厚生労働省が行った令和元年度の調査(※2)によると「週当たり労働時間が80時間以上」の医師がいる病院は全体の21%を占めています。
(※2)参照:厚生労働省「医師の働き方改革について」
「週当たり労働時間が80時間以上」という労働時間は、健康障害に発展する恐れのある時間外労働時間を表す「過労死ライン」に該当するものです。
就業時間終了後も頻回な時間外労働が発生したり、夜間も呼び出し・オンコール対応に追われたりすることで業務負担が過重となった結果、転職を決意する医師も多いようです。
転職した医師の、働き方や年収の「変化」は?

続いて、転職後の働き方や年収の変化について尋ねました。
転職した医師の変化①「人間関係が改善された」
人間関係を理由に転職した医師に「転職してこと良かったこと」を聞いたところ、56.5%の医師が「人間関係が改善したこと」と回答しました。
つまり、半数を超える医師は転職することによって人間関係を改善できたということです。
Q:転職して良かったことを教えてください。(複数回答可)

どのような職場においても、人間関係はつきものです。
しかし「どうしても自分に合わない…」と感じる環境におかれている場合には、上記の先生方のように転職をすることで自分に合う環境を選び取ることも可能なのです。
転職した医師の変化②「常勤先からの収入が上がった」
また、転職によって常勤先における収入が上がった医師も多くいます。
以下のグラフが示すように、転職で常勤先の給与額が「上がった」と回答した医師は55.4%を占めました。
Q:今回の転職で常勤先の給与額は変化しましたか?

さらに具体的にどのくらい年収が上がったのか尋ねたところ、最も多かったのは「100万円程度」「300万円程度」(ともに21.4%)です。
Q:転職後、年収はどれくらい上がりましたか?

全体的に見てみると、常勤先からの収入が300万円~500万程度増えた医師が約半数を占めており、なかには1,000万円程度の収入アップを実現した医師もいます。
▼転職して上がった常勤先の給与額と医師の割合
・100万円~200万円程度:39.2%
・300万円~500万円程度:46.4%
・600万円~800万円程度:10.8%
・1,000万円程度:3.6%
年収アップを目指す転職なら…
転職した医師の変化③「勤務日数や当直回数をセーブできた」
転職したことによって、希望の働き方を実現した医師も多くいます。
まず、週当たりの勤務日数について見てみましょう。
Q:【転職前】の常勤先の勤務日数を教えてください。

Q:【転職後】の常勤先の勤務日数を教えてください。

転職前は「週5.0日~週5.25日」の医師が50%を占めていたところ、転職後は43.2%まで低下しました。
一方の「週4.0日~週4.5日」と回答した医師の割合は、転職前の42.0%から56.8%へ大きく伸びています。
また勤務日数と同様に、当直回数も転職後は減少傾向がみられます。
Q:【転職前】の常勤先の当直回数を教えてください。

Q:【転職後】の常勤先の当直回数を教えてください。

当直回数が「月10回以上」と回答した医師は、転職前の4.1%から転職後は2.7%に低下。
「月1回~月9回」と回答した医師も転職前の51.3%から転職後は28.4%と大幅に減少する一方、「当直勤務はない」と回答した医師は 転職前の44.6%から転職後は68.9%と大幅に増加しています。
これらの結果からは、転職することで勤務日数を減らし、ゆとりを持った働き方を選択する医師が多いことが推察されます。
医師の転職求人では、「週4日勤務」や「当直勤務なし」という募集も多数あります。
今の働き方に限界や疑問を感じている場合は、一度他の働き方の選択肢をチェックしてみるのもおすすめです。
以上、「Dr.転職なび」を介して転職をした医師のアンケート結果を読み解きながら、医師が転職する理由と転職後の変化についてご紹介しました。
今回ご紹介したように、いまと異なる勤務先を選択することで希望の働き方を実現した医師は多くいます。
「いまの勤務先に不満がある」「他の働き方の選択肢にはどのようなものがあるか、気になる」という先生は、「Dr.転職なび」のコンサルタントまでお気軽にお問い合わせください。
過去の転職事例や医師転職市場の動向など、先生のご状況やご希望に寄り添いながら最適な情報をご提供します。

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◆調査概要
調査日:2023年5月末~6月中旬
対象:Dr.転職なびを介して転職した医師から任意で抽出
調査方法:webアンケート
有効回答数:74